大変遅くなりましたが、ようやくビーズ織り専用版「KG-Chart for Bead Weaving」をリリースすることになりました。
遅くなった上に、当初予定していた機能拡張ができませんでしたが、ビーズ織り版としての必要最小限を実装して、まず使えることが先決と思い、とりあえずリリースさせていただきます。
今回のリリースの詳細は、「1.08版 リリースノート」を参照してください。
KG-Chart for Bead Weaving: ビーズ織り図案作成ソフトのページから詳細の確認、ダウンロードできます。
ご意見・ご感想・ご要望などあれば、コメントかメールでお知らせいただければ幸いです。
前回のエントリーで質問させていただいた目数表の方向ですが、どうも「上から下」派と「下から上」派の二つがあるようです。(メールをお寄せいただいた方々、ありがとうございました。) 実際、本等を見てみても図案によって違っていたりとするようです。
そこで、いろいろな本に載っている図案と目数表を見比べてみた結果、以下の様な結論になりそうです。
まず、以下のような図案を考えます。

目数表を、元の図案の上から下へスキャンして作ると、以下のようになります。

この目数表の利点は、元の図案と上下関係が一致することです。
この表を元に1段目から順番に編むと、以下のように上下逆さまになってしまいます。

出来上がったものが裏表どちらでもいいのなら上下ひっくり返せば(裏返す)いいのですが...。
回転して上下をあわせると今度は左右反対になります。
なので、この目数表の場合は、実際に使う時は段番号7から上に向かって読まなければなりません。しかし、目数表が複数ページにわたるような場合使いにくそうです。
さて、目数表を、元の図案の下から上へスキャンして作ると、以下のようになります。

これだと、実際に使う時に目数表の上から下へ読んでいけば、出来上がりは元の図案のとおりになります。

ということで、「目数表の生成は、元の図案の下から上へスキャンして作ると、織る際に上から下へ読めば良いので自然である。」というのが正しいような気がします。
もっとも、上下左右対称だったり、どちらでもかまわないような図案なんかだと、どちらの出力でも出来上がりには差はなさそうですね。
今回のリリースでは、一応印刷のオプションとして選べるようにしたいと思います。
この本も、ビーズ織り対応にあたって参考にしている本です。
「The Pattern Companion: Beading」 Sterling Publishing
(amazon.com USサイトへのリンク)
こちらはオフルーム/ルームどちらも網羅した各種技法を解説した本です。各ステッチについて、糸を通す順番が立体的なイラストを用いて説明されています。ステッチの種類、図案の数とも 先のCreative Bead Weacingよりもこちらのほうが多く、全体的な編集もこちらのほうがわかりやすいです。
ところで、この本に載っていたTubular Crochet Pattenというのがなかなか面白いなーと思いました。一段ずつずらしていくことによって、出来上がりが筒状になるというもので、いまいち実際のイメージがつかめないんですが、あみもののCrochetをやってるNによるとそれはそうなるらしいってことで、やはり、出来上がりイメージを正しく想像するようになるためには、実際に作ってみて体で覚えることが重要だなと思いました。
ビーズ織り対応にあたって参考にした本です。
「Creative Bead Weaving: A Contemporary Guide to Classic Off-Loom Stitches」 by Carol Wilcox Wells, Lark Books
(amazon.com日本語サイトへのリンク)
オフルームステッチの各種技法を解説した本です。各ステッチについて、糸を通す順番が立体的なイラストを用いて説明されています。
実のところKG-Chartで対応できるのは規則正しく並んだ図案だけなんですが、いつかは変則的な図案にも対応できればなーなんて思ってます。(Increasing/Decreasing、Right-Angle Weavingとか...)
現在のところ手に入れた色見本は、
- MIYUKIのデリカビーズ: No.1, No.2, No.7, No.8/3
- TOHOのベストビーズ: No.1, No.2
で、これらの分は含めたいと思ってます。
あと、パーラービーズについては、それっぽいものをおまけにつける予定です。
それにしても、上記の2種類だけで全部で849色あるんですよねー...先は長い。
実は、クロスステッチのときは今回ほど難しくはありませんでした。なぜかというと、基本的に糸は無光沢の拡散反射で、単純に見かけの色だけを注意すればよかったのです。
(そのため、光沢系の糸は含めませんでした。)
しかし、ビーズの場合、同じ色でも、金属反射系、透明系、反射+透明系、マット系、プラスチック系、などなどいろいろな材質があって、それらをパレット上でわかりやすく選べるようにするためにちょっと工夫が必要だと思っています。
(そんなリアルさは意味ないという話もありますが^^;)
まあ、一応コンピューターグラフィックスも専門ですので、それがどこまで応用できるかを試してみるつもりです。
さて、目数表の生成ですが、現在KG-Chartが出力している方法は独自の方法で、正直いうと、ビーズ織りについては何も知らなかった当時に考えて作った結果、実際にビーズ織りをされる方々には使いにくいものになっているようです。
そこで、参考図書を教えてもらいました。恐らくビーズ織りをされる方なら皆さんがご存知と思われる、佐古孝子著「素敵なビーズ織りの贈りもの」マコー社、です。
ビーズ織りの基本から、素敵な図案が沢山掲載されています。リリース予定の目数表は、この本に載っているものをベースにする予定です。
現在ビーズ織版に向けてパレットを作成しています。
実のところ、このパレットの作成は一番骨の折れる作業です。なぜかというと、一つ一つの色を画面上と実物とを見比べながら調整する必要があるからです。
それを数百の色に対して行うわけなので、物理的に大変なんですね、これが。
しかも、ディスプレイの色温度とか、部屋の電気とかいろんなことに気をつけないといけません。
さらに、個々の色はもちろん、全体として整合性が取れていないといけないので
(同じ色が現れるといけない。個々で実物とあってると思っても、微妙に同じ色で違うやつはそれらで見比べないといけない。等など)、納得のいくパレットになるまでかなりの根気が必要です。
ともかく、現在はデリカビーズの色見本が手に入ったので、そのパレットの作成中です。
今しばらくお待ちください :)
もともとKG-Chartはクロスステッチの図案を作成するために開発しましたが、リリースしてしばらくしてから、ビーズ織りの図案作成に利用できないかというお問い合わせをもらいました。
当時はビーズ織の図案などはまったく考えていなかったので、驚きましたが、実際に見比べてみると確かに原理は同じなので、応用できるのではと思いKG-Chartを修正したのですが、いくつかチャレンジングな部分がありました。
1.枡が長方形になりうる
これは意外と難しいんですよね。一番困ったのはWindowsのグラフィックスドライバによっては微妙にビットマップの転送がおかしくなるという...まあ、ありがちな問題ですが。
2.目数表が必要
そもそも「目数表」なんて聞いたこと無かったので大変でした。
これは比較的実装は簡単ですが、どのような印刷方法がわかりやすいのかは今だ研究中です。
3.ビーズ用のパレット
うーん、これはまだありません。DMCで代用しているのですが、ビーズ専用版では単にRGB各10段階のパレットにしようかと思ってます。
デリカビーズなんかのカタログ化何かが手に入ればいいのですが、これって市販されてるんでしょうかね?
4.ビーズのリアル表示
えー、今のところ簡単なのしかないです。もうちょっとリアルにしたいとは思ってます。
5.ジグザグの方眼
一段ごとに半枡(?)ずれてる図案があって、これはぜひ実現したいのですが、どうすれば一番簡単で確実か迷ってるとこです。この機能こそ普通のお絵かきソフトではできないだろうということで、ぜひ実現したいと思います。
他に何かビーズ織りに必要な機能ってあるかなー?